子供が朝起きないと悩んでしまうご両親は実は多いのです。
はじめは怠けているのではないかとか、少し疲れがたまっているだけだからすぐに回復するだろうと思っていますが、実際はそうではありません。
もしかしたら起きられないという病気になっているかもしれません。
これは思春期に多い病気でなんらかの要因で、血圧が上がらず朝起きることができないとか、吐き気やめまい、倦怠感、やる気がでない、いらいらするなどに症状が起こってくるのです。
これらの症状は起立性調整障害と呼ばれています。
そもそも人が朝になって起きられるのは、朝になると副交感神経から交感神経にスイッチが変わることで、人間の体も活動を始めるのですが、起立性調節障害になるとそのスイッチが遅れてしまいます。
そのため朝はまったく活動できないのですが夕方くらいから元気になってきて、今度は寝る時間の夜に起きているということで昼夜逆転の状態になってますます症状が悪くなるという悪循環になってしまうことがあります。
なぜ起立性調整障害になってしまうのでしょうか?その原因ははっきりとはわかっていませんが、ストレスも関係しているといわれています。
さらに症状が進行するとウツ病を併発してしまうケースもあります。
このように朝起きられないことが続くと、結果として不登校になってしまうことも多いです。
ですから、すこしでもそのような体の症状が見つかった時点で治療をしていけば、ひどくならないということと、比較的的早くに治療することができるのです。
ではどのように治療をしていけばいいのでしょうか?この病気は病院にいくとなかなか治療方法がないともいわれてしまいますが、ゆっくりですが改善方法というのはあります。
まずはなにかストレスを抱えている要因があったのではないか確認することです。
友人関係のトラブルや進路で悩んでいたということでしたら、1つ1つ悩みを解決していくことから始めることがいいでしょう。
体の症状に関してはまずは、どこに問題があるのかまずはレントゲンなどをとって体の悪い部分を調べるという方法が必要です。
頭痛がとくにひどいというときには、脳のMRIをとったり、メニエール病を疑ってみるというのも1つの方法です。
体にとくに問題がないというときには、診療内科にいって心の悩みを相談するということも必要になっています。
さらには体調のよいときに、ストレッチをして自律神経を整えるというやり方もあります。
ヨガなどはとくに自律神経を整える働きがあるのでお勧めです。
さらには民間療法ですが、鍼治療を試してみるというのも1つの方法です。
じつは本人もここままではだめだと苦しんでいることが多いです。
ですからそのつらい気持ちにまずは寄り添ってあげるということが大事です。
まちがっても怠け者などと叱責するのは、なんの解決策にはならないのでやめたほうがいいです。
文責 : 起立性調節障害治療.com|全日本心健会